茄子のなめろう焼き

You

2007年10月26日 00:50

しばらく溜めていた料理ネタもこれで一段落であるが、「スローライフとしての釣り」で紹介した雑誌「サライ」に「秋茄子のなめろう焼き」というオリジナルレシピが載っていた。今回の料理は、これを真似たもので、オリジナルのほうではアジではなくマイワシを使っていた。

オリジナルレシピでは、茗荷やら、松の実やら、果ては山椒の佃煮まで入れていたが、我が一般庶民の家庭にそれらのものが常備されているはずもなく、なめろうは普通にアジに味噌、大葉、生姜を入れて粘りが出るまで叩いたものである。ただし普通のなめろうほど細かく叩かず、少し身の粒々感が残る程度がいいみたい!
さらにオリジナルレシピによると味噌は「ハナマルキ味噌」という指定があるが、これは単にスポンサーの関係と思われる まぁ引用させていただいた関係で、ここでも軽く宣伝させていただくことにしよう~

さてなめろうを作ったら、なめろうの器ともなるナスの仕込である。写真では、ナスのへたをとってしまったが、オリジナルではつけたままだった。どうやらつけたままの方が、見栄えは良いように思われる。もし作る方がおられるなら、へたはつけたままにしておこう。文字通り「へた」なことをしてしまったものである・・・・・・
ナスは洗って、水気を十分に拭いたら、縦に深く一本、包丁で切れ目を入れる。それを170℃の油で素揚げにする。揚げることでナスの色がとても良くなるので、ここでの素揚げは、火を通すことより専らナスの彩りに気を使うべきである。

さて素揚げしたナスの切れ目を軽く両端から押すようにして開き、そこに先のなめろうを詰める。折角のナスが破れないように注意を払う必要があるが、できるかぎりたっぷりと盛ったほうが、見た目にも、食味にも良いと思う。そして詰めたら、5分ほど魚焼きグリルで焼く。ちなみにオリジナルではオーブントースターで焼く、とあった。これでも良いと思う。なめろうの表面に焦げ目がつくかつかないか程度のところが焼き上がりのサイン。
食べてみるとふわっとしたナスの食感がまず来て、それをかみ締めるほどになめろうの風味が広がってゆく、という具合である。そしてやがてナスとなめろうは一つの味となって、食べることで完結する料理の見本のようであった。
しかし・・・・・・どうも味が薄い。基本的にナスには何ら味付けをしないので、もう少し濃い目の味付けをなめろうに施すべきであった。そうすることで最後にナスととけあったなめろうは、もっと素敵な味を口中に演出してくれたような気がする。
そういった意味では、横に添えたいわゆる「サンガ焼き」の方が味のバランス的には良かったかな(^^ゞ とはいえ、今を旬に迎えた秋茄子ということもあり、旨かったことには違いないのだが・・・。
もとは漁師料理のなめろうが、こんな素敵な形で秋茄子を演出してくれる、また秋になると食べたくなりそうな一品である。もうアジは食べ尽くしてしまったけれど・・・
この料理の評価(満点:星5つ)
★★★★
「和の心」の結集とでもいうべきか。できれば酒も「和」でいきたいな~
関連記事